もう一つの食虫植物の代表 「モウセンゴケ」

もう一つの食虫植物の代表は「モウセンゴケ」です。コケの仲間ではありません。食虫植物愛好家でもこれを専門、あるいは、積極的に集めている人は少ないです。見た目が「捕食者」としての悪辣さ、獰猛さ、システマティックさを感じさせにくいからでしょう。

 

何も知らない者が食虫植物に触れても、「食虫」という言葉から思い描く植物から離れた形状です。「ハエトリグサ」以外の食虫植物はどちらかと言えば、「捕らえる」という動的なイメージとは違っていました。モウセンゴケはハエトリグサのような機敏な動きはありませんが、ゆっくりですが動きます。

 

ウツボカズラ

昆虫の捉え方は、「絡め取る」方法です。名前のとおり、捉える働きをする「葉」に「毛氈」があって、その先端に粘着質な液体を分泌しています。正確に言えば、粘着性は強力ではありません。「食べられるもの」以外のものがそこに触れたときは何も起こらないのですが、「食べられるの」が触れると、急に粘着度を増します。「鳥モチ式」です。ゴキブリホイホイですね。その小動物はへばりついてしまって離れることができなくなります。しばらくすると、おもむろに、その葉が曲がってきて、昆虫に巻き付くような、握るような状態に変形し、その後消化液を分泌してゆっくり消化吸収します。動きのない食虫植物である「ウツボカズラ」は消化液の分泌はありませんが、モウセンゴケやハエトリグサのような動きのある食虫植物は消化液を使って、積極的に「食べ」ます。

 

モウセンゴケは、食虫植物愛好家の中でも、少数派ですがこれを専門とする愛好家がいます。ウツボカズラにも、ネズミを捕食できるほどの大きさの種類とかがありますが、モウセンゴケは、もっと大きく形状が違ったものがあり、バラエティー豊かです。1cmほどの捕虫葉の物もあれば1mもある長い捕虫葉を持つものもあります。捕獲方法も単純に巻き取る物もあれば、他の捕虫葉が寄ってきて複数で捕獲し、消化吸収するものもあります。捉えられた餌食が消化吸収される様は露出しているためグロテスクさがあります。個人的な趣向ですから、その様が愛好家を喜ばせる要素でもあります。私の価値観、趣味では、「観葉植物」の範疇としては受け入れにくい食虫植物ですが、そもそも食虫植物に興味を示しているのですからその辺の心境を説明するのは難しいです。

 

これも、個人の趣味の範疇ですが、名前にも問題があります。「ウツボカズラ」は若干ですが「可憐さ」を感じさせる望みがあります。「ハエトリグサ」は蚊取り線香とか直球的ですっきりしています。「モウセンゴケ」はなんだか隠花的な雰囲気を感じさせます。私だけでしょうか。